今月のコラムより
8722に再び魂を宿した男たちの戦い 第2幕
技術G:武田敦
(前回続きより)
…!
確か、今年は創業60周年で、「守りから挑戦へ!」 の年。
テーマ「挑戦!」、よし、これでいこう!じゃ、何に挑戦?
「他では見ることができないようなイルミネーション」これだ!
よし、先が少し見えてきた。
3:テーマは決まった。問題は何をするかだ。
次は伏線だ…。心に残る、なんとなく不思議な、物語の一片の様なイルミにしたい…。
寝ながら考えること三日三晩…。
①飛躍をイメージするように線路を宙に向けてみる。
②SL(steam locomotive)っていうくらいだから、
やっぱり蒸気や煙を表現したい。
③鉄の塊にも、五分の魂があるんじゃないか。
これならどうだ!
①を掘り下げてみる。
宙に向かう機関車…999…頭の中でタケカワユキヒデが叫ぶ!
「さあ!ゆくんだあ~♪」いいかも…。
②はどうだろう?
もくもくをLEDで表現するのは難しいぞ…これはとりあえずおいて置こう…。
③はどうする?
魂なんて目には見えない。人魂でも灯してみるか…ナイナ…。
機関車とくれば?…やえもん?いやいや、トーマスでしょ!両者の共通点といえば…「顔」だ!昼間には無かった顔が、夜にだけ現れる…いいかも!
イメージが固まってきたので、イラストにして配色を考える。デザインの基本配色は「ベース70:メイン25:アクセント5」の3色らしい。まあ、手元には3色のLEDしかないので無問題。
線路はどうしても「赤」にしたい。これは、あのドクがマーティを現在に送るために機関車で突っ走るシーンの燃える線路…未来へと繋がる燃える線路。そのときの機関車は大破するが、SL型タイムマシンとして復活する。残るは白と青。顔付きはトーマスを意識しているので、やっぱり車体は青ベース。残った白をメインとして、細部を表現。イラストをPCに取り込んで、LEDを配色してみる・・・。
キタコレ!キャッチコピーと配色プランを作って、提出する。
評判はまあまあだったかな…。ちょっと飛ばし過ぎだったか。…。SLマニアの表情がこわばっていたのを私は見逃しはしない。だが、ここで何か大事なことを忘れてはいなかっただろうか…。ウ~ン…?
4:全員の手で心を込めて。魂はよみがえるか
12月3日早朝より社員有志によりLED取り付け作業が開始された。私はというと、会議のため参加できず悶々と会議終了を待つ。会議が終わって3Fの窓から見下ろしたその光景は、十数名の有志が懸命にデザインを再現しようと奮闘している姿だった!
くすんだボディを磨き上げ、皆がんばってくれている!隣に立つU取締役の目が潤んでいたのも、私は見逃しはしない。現場の工夫で、スダレ型LEDで煙突の煙を表現していた。
あ!そうそう!!煙をLEDでどうやって表現しようかって、棚上げのままだった…。とりあえず、何とかしてくれた様である。ありがとう!
しかし、この後に、ものすごいことが起こるのである…。
12月7日点灯式の前日である。
技術G中川君がとんでもないものを持ち込む。
「スモークマシン!!!」
※社外秘の為、掲載はコラムのみとしています。